あれから5年。

高校生になった青羽流星は、フェリーに揺られ、
ふらりとひめ島へ帰ってきた。

確かめたかった。銀花はあれから、どうなってしまったのか?

もしかしたら、何事もなかったように家へ帰っていて、
島の高校に通いながら普通に暮らしているんじゃないか……。
そんな淡い期待は裏切られる。
あの夜からずっと、銀花は行方知れずのまま。

失意に沈み、再び島を離れようとする流星だったが、
そこで不思議な再会をする。
目の前に現れたのは、
あの頃の姿のままの少女――ギンカ。
自分の名前さえ忘れてしまったギンカ。

覚えているのは“リュウセイ”の名前と、
彼を好きだという恋心だけ。



今までどこにいたのか?
なぜ、幼い姿のままなのか?